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高市首相は、現実の政治活動においても「経済安全保障」を最重要政策の一つとして掲げており、特に南鳥島(みなみとりしま)沖のレアアース泥(でい)の開発には非常に強い意欲を示してきました。
高市首相の演説:「資源小国から資源大国へ — 経済安全保障の確立」
高市氏のこれまでの発言や政策理念に基づくと、演説の要点は以下の3つの柱に集約されます。

特定国への依存脱却(サプライチェーンの強靭化)
現状の課題: 電気自動車(EV)や風力発電、防衛装備品に不可欠なレアアース(希土類)の供給は、現在その多くを特定の国(中国など)に依存しており、供給停止のリスクがある。
主張: 「日本国民の生命と財産、そして経済活動を守り抜く」ため、重要鉱物の他国依存リスクをゼロに近づける必要がある。これは単なる経済の話ではなく、国家の自律性を守る「安全保障」そのものである。
「南鳥島」という日本の宝の活用
可能性: 日本の排他的経済水域(EEZ)内である南鳥島の深海には、世界需要の数百年分とも言われる膨大な量のレアアースを含む泥が眠っている。
決意: これまで「夢」とされてきたこの国産資源を、絵に描いた餅で終わらせず、現実の産業基盤とする。
技術開発への国家支援と商用化

アクション: 深海6,000メートルからの採掘技術(エアリフト方式など)の実証実験を加速させる。
未来図: 政府がリスクマネーを供給し、民間企業が参入しやすい環境を整備することで、数年以内の商用化(実際の採掘と販売)を目指す。「メイド・イン・ジャパン」の資源で世界のハイテク産業をリードする。
背景解説:なぜこの演説が重要なのか
もし高市首相がこの演説を行うとしたら、その背景には以下の「日本の強みと弱み」があります。
レアアース泥の発見: 南鳥島周辺のレアアース泥は、陸上の鉱山と比べて放射性物質を含まないため環境負荷が低く、かつ高濃度であるという極めて良質な資源です。これが実用化できれば、日本は資源輸入国から輸出国へ転換できる可能性があります。
経済安全保障推進法: 高市氏は担当大臣としてこの法律の成立・運用に尽力しました。重要物資の安定供給は彼女の政治キャリアにおける「一丁目一番地(最優先事項)」であり、この演説は彼女の政治信条そのものを表していると言えます。
【超注目】レアアース関連銘柄
レアアース(希土類)に関連する主要な日本企業を5つの業種に分類し、市場での存在感や関連度の深さを考慮した「注目順(優良順)」で20社抽出しました。
特に高市氏が言及するような「経済安全保障」や「南鳥島開発」の文脈では、単なるユーザー(自動車メーカー等)よりも、供給・精製・開発技術を持つ企業が重要視されます。
【1】資源開発・プラント(南鳥島・深海開発の最重要銘柄)
高市首相が注目する「南鳥島」のレアアース泥引き上げや、採掘技術に直結する企業群です。
1東洋エンジニアリング (6330)【本命】 南鳥島沖での採掘実証実験において、深海から泥を引き上げる「揚泥(ようでい)システム」の中核技術を担当。
2三井海洋開発 (6269)海洋資源開発の世界的企業。深海での浮体式生産設備に強みを持ち、レアアース泥採取の実証実験にも深く関与。
3IHI (7013)深海作業用の無人探査機や各種プラント技術を持つ。海底資源開発プロジェクトへの参画実績多数。
4古河機械金属 (5715)鉱山開発の老舗。さく岩機(ドリル)技術で世界トップクラスであり、掘削技術での貢献が期待される。
【2】総合商社(調達・供給網の要)
海外権益の確保や、独自ルートでの調達を担う「日の丸資源外交」の主役たちです。
1双日 (2768)【脱中国の筆頭】 豪ライナス社と提携し、中国以外からのレアアース供給ルートを確保した先駆者。日本の需給安定の要。
2豊田通商 (8015)トヨタグループ向けに世界中からリチウムやレアアースを確保。資源開発への投資に積極的。
3住友商事 (8053)カザフスタン等でのレアアース回収事業など、多角的な資源外交を展開。
4三菱商事 (8058)総合力で世界中の資源権益に関与。経済安全保障の観点から重要鉱物のサプライチェーン構築を強化中。

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【3】磁石・素材メーカー(世界シェアを持つ技術的優位)
レアアースを最強の「磁石」に変え、世界中のハイテク製品に組み込む核心的企業です。
1信越化学工業 (4063)【世界トップ】 レアアース磁石の原料から一貫生産を行う。省レアアース技術やリサイクル技術でも圧倒的。
2TDK (6762)フェライト磁石の老舗であり、高性能なネオジム磁石でも世界シェア上位。EV向け需要で成長。
3大同特殊鋼 (5471)ホンダと共同で「重希土類完全フリー」の熱間加工ネオジム磁石を実用化するなど、技術力が高い。
4日東電工 (6988)ネオジム磁石などの焼結技術を持ち、モーターの省エネ化に貢献。
【4】非鉄金属・精錬(分離・精製技術)
掘り出した鉱石からレアアースを取り出し、使える形にする高い技術を持つ企業です。
1住友金属鉱山 (5713)日本の非鉄金属の雄。ニッケル等と並び、レアアースの精製・回収技術も保有。
2三菱マテリアル (5711)都市鉱山リサイクルや製錬事業を展開。環境負荷を下げたレアアース回収技術を開発。
3三井金属 (5706)子会社(三井金属レアマテリアル)を通じてレアアースの分離精製事業を長年展開。
4アルコニックス (3036)レアメタル・レアアース専門商社として独自の調達・製造機能を持つ。ニッチだが存在感が大きい。
【5】リサイクル・分析(都市鉱山・環境技術)

使用済み製品からレアアースを回収する「都市鉱山」技術や、成分分析の企業です。
1DOWAホールディングス (5714)リサイクルの最大手。廃家電や自動車からレアアースなどの希少金属を回収する技術に定評。2AREホールディングス (5857)旧アサヒホールディングス。貴金属リサイクルで培った技術をレアメタル回収にも応用。3松田産業 (7456)電子部品スクラップからの貴金属・レアメタル回収が得意。4島津製作所 (7701)【分析の要】 採掘された泥や製品に含まれるレアアースの成分を精密に分析する計測機器で必須の存在。
投資・注目する際のポイント
国策との連動: 南鳥島の開発ニュースが出た際は、【1】資源開発・プラント(特に東洋エンジ、三井海洋)が短期的に大きく反応する傾向があります。
中長期の安定: 実際に産業として定着する場合は、【2】商社や**【3】磁石メーカー**の実績が業績に反映されてきます。
私の投資
2025年12月28日
銘柄;6330 東洋エンジニアリング
株価;2,800円、株数;3,000株、投資資金;8,400,000円
2025年12月29日
銘柄;4063 信越化学工業
株価;4,800円、株数;1,000株、投資資金;4,800,000円
2025年12月29日
銘柄;5724 アサカ理研
株価;2,500円、株数;2,000株、投資資金;5,000,000円

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